これは、貴方のいる世界とはまた別の世界の話。

ここは、次元の遥か彼方。

その場所には、人という生命体が暮らしている。

アルラ大陸という大陸にある、ラムーアという場所。

ラムーアにあるミレアという街には、世界で最も人気の詩人がいる。

今日も、その詩人の場所に多くの人々が押し寄せる―

｢よぉ、兄ちゃん。今日も話、聞かせてくれよ。｣

屈強そうな男と、小さな子供が話をして欲しいと頼み込んでいるらしい。

｢では、昔、この世界の何処かに居た...最強の賢者、ラーユの話をしましょうか｣

｢えー、詩人さん、いっつもその話！｣

｢仕方ないだろう。このお方は、それしか話せないんだ。｣

｢あはは、ごめんなさいね。これ一本でやっていますので。｣

詩人は笑って答えた。

｢さぁ、それではいきますよ...昔昔、とある地方。スータという村に1人の男が産まれました...。その男の名前は...｣

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