「やぁ。日帝」
聞いたことが無い声の方に、私は目線を向ける。
「君は怒っているか?」
そいつは、ゆっくりと近づきながら、私の目の前に来る。
「…誰だ?」
そう返すと─
「ん?あー、そっか。君はまだ俺との会話を記録できないのか。」
…?何を言ってるんだろう。
「じゃ、改めて自己紹介しなきゃな」
「俺の名前は…イズ…だ」
「イズ…?お前…まさか─」
「思い出したかい?日帝」
「俺は──いや…僕は」
そいつイズという偽名を使ったそいつは、その一言で私を怒らせた。
「君の世界を創った人間であり…」
「空と海を殺した…張本人だよ」
その男を、私は殺そうとするが…無理なのだ。
私を生み出したのはあの男…だからだ
「…こうするしか無かったんだ」
私は男を睨みつける。
「禁書の…代償をね」
その一言で私は絶望した。
「意味を変えれば…君が空と海を殺したんだよ」
「ッ…あぁ…」
私が過去にしたこと…それは──
禁書を使っての世界の破壊。
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