混血くんの前世

学校で毎日虐められていた

毎日混血くんを助けてくれるとある女の子がいた



混血くんの体は少し特殊で
トラックにぶつかられても切り傷ですむ程度には頑丈だった。

だからよくサンドバッグにされていた

傷ができにくいとはいえ痛いものは痛い。

女の子はメンタルが強くて、一匹狼な性格。
女のネチネチとした集団的な行動を嫌っていて、男たちの女々しくも集団で正義を振りかざし混血くんを殴る彼らを吐瀉物を見るような目で見ていた。

ある日、混血くんはビルの屋上から飛び降りることを強要される。

混血くんは、自分の体のことを理解しているから、
「たかがそれぐらい」と思っていた。

だから普通に飛び降りた。

でも途中で自分以外の重さがあることに気がついた。

女の子が混血くんを助けようとしたのだ。

女の子は混血くんの体が異常なことを知らないし、無理やり飛び降りをさせられたと思っていた。


女の子一人の力では男一人を支えることは出来ず共に落ちた。

混血くんはせめてものあがきで女の子を抱え込むように落ちたが、女の子は次第に混血くんの腕の中で冷たくなっていった。


その日、混血くんは人生で初めて骨を折った。



「願わくば、彼女に許しを乞いたい」


そのあとの彼の行方は不明。
彼女の骨を持ってどこかへ行ったと記されている。

彼が人を恨む理由。

彼が、感情を嫌う理由。


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彼女の死を理解し、許しを乞う者
"混血君"

彼女の死を否定し続け、人類根絶を願う者
"裏混血君"

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