Tさん
俺が小学6年生だった頃の話。
卒業が近かったため思い出を残そうと思い、その日は夜まで学校でかくれんぼをしていた。そしたら「みーつけた」と、聞き覚えのない少女の声が聞こえた。怖くてそっちを見ることができなかった。時間がたって、恐る恐る声が聞こえた方を見ると、白目をむいていて血まみれの少女の霊がいた。その少女の霊は、目が合った途端にものすごい速さで俺を追いかけてきた。俺は全力で逃げたが、少女の霊に追いつかれた。俺はまだ抵抗をしようとしたが、少女の霊の呪いで体を縛られているのか、動けない。
その時、人の気配を感じた。そして、「やはり、ここに出たか」と、聞き覚えのある声がした。声が聞こえた方を振り返ると、そこにいたのは寺生まれのTさんだった。Tさんは少女の霊を見るなり、狙いを定め呪文のようなものを言ったあと「破ぁぁぁー!」と言った。すると、暗かった校舎は光に包まれ、少女の霊は奇声を発しながら消えていき、ニワトリの姿に変わってしまった。
「卒業まであと少しだな。残りの小学校生活、楽しめよ、」そう言い残し、Tさんは校舎の窓を突き破り飛んで去っていった。
寺生まれってすごい。改めて俺はそう思った()
コメント(1)
るかです。活動休止中
2024/1/25 22:14
寺の人
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