椿の実家に帰省した翌日の朝、前日の移動で疲れたのか、実家で気が抜けたのか、ぐっすり寝ている椿を起こさないように先に起きて朝食の準備を手伝いに行くリアン。海斗には威嚇され人懐っこい蒼空が宥めて陸玖が会話を振る。康治は朝から元気良く話しかけてきてアルトはぬらりくらりと面倒な手伝いは避けつつ康治を落ち着かせる。リアンは朝から随分賑やかな家族だなと思いつつ丁寧に対応して、そろそろ椿を起こしに行こうとした所で着替えず浴衣のまま眠そうな椿が登場。リアンが「おはよう。よく眠れたか?」と声をかけるとむすっとした顔で「何で先に起きちゃうんですかぁ...!朝のキスもやってないのに...!」と抱き着き、家でも滅多に見ない甘えたモード発動していて今居るのが実家で、更に家族の前である事に気付いていない。リアンはこれ以上椿が恥ずかしい思いをしない内に止めてあげたくてキスの催促を続ける椿に「椿、キスは何時でも歓迎だが此処が何処か分かってるのか?」と小声で訊ねると、椿は周りを見渡してから顔を真っ赤にしてしゃがみこむ。両親はおやおやまあまあと言った様子で仲が良い娘夫婦を微笑ましく見守るが弟達はそうもいかず、怒ったり目を逸らしたり気にせず何を飲むか訊いたりと三者三様。椿は蚊の鳴くような声で「緑茶で...」と答えて顔を抑え込む。
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