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蜜柑🍊

2025/9/25 20:59

リアンとアルは元々子供が好きでは無かった話。予測できない事ばかりする五月蝿い動物としか認識してなかった。そんな2人とは違って椿は母親に抱かれた赤子と目が合えばついつい微笑んで手を振ってしまうし賑やかな公園の前を通り過ぎる時は少し立ち止まって眺めてしまうくらいの子供好きで、あんな未来があったらなと考えてしまうこともある。でも椿は2人の気持ちを尊重していたからそういう話題を出したことは無いし三人だけの生活に不満は無く、寧ろ気に入っていた。同棲してから4年で事態は急変。

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コメント(5)

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2025/9/25 20:59

月経周期の通りに来ないまま数ヶ月が経過してまさかと思って検査すると案の定だった。2人には黙って行った病院で確定して、渡されたエコー写真を見ながら愛おしくて嬉しい気持ちを抱えつつ不安の渦が心を掻き乱していく。心当たり的に、普段は避妊していたが1度くらいとしなかったタイミングしかない。浮気を疑われる心配でもない。2人は椿に配慮して言葉を選びながら確実に子供を好いてはいなかったからだ。

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蜜柑🍊

2025/9/25 21:21

2人は椿に非道な選択を迫るような事はしないと分かっている。しかしそれに甘えてしまってもきっとどこかで綻びる。椿は1人で育てる覚悟もして2人に話をすることにした。
翌週の夜、「先週、気になる事があって病院に行ったんだが...2人に伝えたい事がある。」と夕飯の後その場で資料を出してありのままを話す椿。説明を聞いて予想通り驚き動揺する2人にもう一緒に過ごせないと思い泣くのを堪える椿。「僕達に隠してる間辛かったよね。気付けなくてごめんね。」「椿の体調は大丈夫なのか?寒かったり暑かったりは?」酷く優しい声に返事もできずぽたぽたと涙が溢れてしまう。リアンが椿にハンカチを渡してアルは立ち上がって向かい側に座る椿の背中を擦る。

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蜜柑🍊

2025/9/26 08:14

「怒ってない?」震えた声で聞く椿にキョトンとして「こんな嬉しい事、喜びこそすれ怒るって?」「何言ってるんだ?」と聞き返す2人。そんな事よりと早速色んなことを調べ始める2人に拍子抜けして安堵とともにまた泣き始める。

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2025/9/26 16:27

2人は椿が体調悪くて泣いてると思って「椿?どうしたの?座ってるのもしんどい?」「歩けるか?無理そうなら運ぶが...。」等と過剰に心配し始める。嬉しくて安心して泣いてたのに周りでそわそわしている2人が面白くなり少し笑ってしまう。「違います。私の体調は大丈夫ですよ。ただ、少々打ち明けるのが不安だったんです...。でも杞憂でした。安心したら急に涙が出て...ごめんなさい。」泣き笑いで言う椿にほっとする2人。

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蜜柑🍊

2025/9/26 21:21

「それなら良いんだけど、体調悪くなったら我慢せず何時でも言ってよ?僕達にとったら椿が最優先事項なんだからね。」「アルの言う通りだが、知らない事がまだまだ多いからもたついてしまうかもしれない...。出来るだけ早く出来るようになる...。」「でもでも!ちゃんと支えられるように勉強するから安心してね!」「あゝ、椿は椿の事に専念してくれればいい。家事も私達が全てやるから。」次々と進んでいく話に置いてかれそうになりながら「お気持ちは嬉しいですけど、家事はまだ出来るので全部やって頂かなくて良いですよ。寧ろ動ける内に運動しておかないと体力保ちませんから。」と過保護な2人を宥める。「だって、椿に何かあった時にはもう遅いんだよ?僕達心配だよ...。」椿の両手を握りながら叱られた大型犬のように縮こまるアルと「椿はいつも口で大丈夫と言いつつ大丈夫じゃない事の方が多いだろう。今まで何度過労で倒れたか言ってみろ。」不服を全面に出すリアン。「アレは、まあ、はい...。しかしもう一人で好き勝手出来る体じゃないのは重々承知の上ですから、無理な時は頼らせてもらいます。」苦笑いの椿を見て信用出来るのかアイコンタクトする2人。椿の他者への愛情と責任感の強さは痛い程分かっているので一旦信用することに決定。

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