深夜に喉が渇いて起きたら椿が隣に居なくて、リビングに行くと真っ暗な中でソファに座ってぼーっとしている椿を見つけたリアン。眠れないと話す椿を見てリアンは過去のトラウマに魘されていたらしい事を察して無言でキッチンへ行き、数分後に戻ってきてホットミルク二杯の内、片方を椿に渡すと申し訳なさそうな苦笑いで受け取る。リアンが先にカップへ口を付けて何も詮索しないリアンに安心した椿も一口飲んで息を吐き、美味しかったのかごくごくと一気飲みする。リアンがそれを眺めて飲み終わった椿から空のカップを受け取り自分のもキッチンの流し台へ置いてきた後、「別に一晩くらい寝なくたって死にはしないが、独りだと余計な雑念が入るだろう?」と言って椿を横抱きにして寝室へ戻るといつも通り隣に寝かせて抱き締めて、ぽんぽんと寝かしつけるように優しく一定のリズムを保ちながら背中を摩り始める。「?」な椿にリアンは「こうしないと私が眠れなさそうなのでな。少し付き合ってくれ。」と続ける。やがて温かいものを飲んだからか瞼が降りてきて、そこから数十分様子を見ても魘されていないのを確認してからリアンも寝る。
翌日起きたアルは抱き締め合ってる二人を見て起こさないように小さく笑った後朝ご飯作りにキッチンに行った時に昨夜の事を察して一日中椿の好きな物を出す。
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